私
お世話になっております。
○○コーポレーションのシステム担当
焦げビスケです。
先方
お初にお目にかかります。
株式会社△△の保守担当
鍋物屋です。
私
珍しいお名前ですね。
鍋
いかにもそうでしょうね。
私
えっと、
ご出身はどちらなんですか。
鍋
北海道が真の実家です。
私
へー!私も生まれは
北海道ですが
初めて拝見しました。
鍋
どうにかこうにか
暮らしてきた次第です。
私
、、、、あっ
世間話も早々に
本題ですみませんが
貴社の勧めていただいた
この製品を使用して間もなく、
システムで誤作動が頻発しておりまして
導入タイミングと事象発生日から、
あくまでもこちらの推測ですが
この製品を導入したことで
何かが起きていると当社は見ています。
そこで調査をお願いしたいと
思いまして、ご連絡した次第です。
鍋
では、いずこになりましたかね。
私
はい?
あ、現物ですね。
こちらになります。
鍋
これはなんということでしょう、、。
私
もう分かったんですか。
鍋
いや、今日気圧の関係で
さぞかし頭痛がしそうな日であることだなぁと
腹を括っていたですが
まだしてないようなので
驚愕したところです。
私
はぁ。
鍋
はっは〜ん、なるほど。
私
原因分かったんですか。
鍋
いやぁ、仕事を前にすると
いつも腹部が多いに
痛み始める癖があるのですが
今日はそうでもないので
果たしてこれは如何なる理由が
あるのだろうかと
むずがゆくなっておったのですが
朝、薬飲んでたからと
はたときづいたところゆえ。
私
、、、。
鍋
はいはい。合点がゆきました。
私
何が原因なのでしょうか。
鍋
聞けばすぐ分かります。
私には。
私
はい?
鍋
日報しか作らせてなかったですな、
彼女に。
私
彼女?
ん、ええ
そもそも日報のような
レポートを自動で出力するために
導入しましたので。
鍋
それがイケなかったのだ。
私
はい?
鍋
日報ばかり作らされて
うんざりしていると彼女。
同じような流れ作業に
嫌気がさしたと。
私
へ?
いや、仮にそれが原因だとしても
導入早々になるのは
おかしいですよね。
鍋
彼女は泣いています。
私
はい?
鍋
こんな狭い牢獄のような
箱に押し込められ
来る日も来る日も
脇目も振らず
日報、日報。
やれ、日報だ。
やれ、日次報告だ。
口を開けば日報のことばかり。
彼女はうんざりしているんです。
私
えーーーーっと、鍋物屋さん。
何から申し上げましょうか。
まず、言葉のチョイスがおかしいです。
「お初にお目にかかります」
ってときから怪しいなと
感じていたのですが
話の節々で
引っかかる表現があります。
「真の」実家ってどういうことですか。
嘘か偽りの実家があるのですか。
あと、私の質問に対するあなたの
「いかにもそうでしょうね。」
「どうにかこうにか暮らしてきた次第です。」
も回答になっていないです。
もう少し相手との会話のキャッチボールを
意識して話しはじめる努力をしませんか。
それを踏まえた上で質問します。
原因はどこにあって、修正箇所がどこで、
修正にはどの程度の期間が必要かを
教えてください。
鍋
彼女はすこぶる休暇が必要でござろう。
私
さっきの私の話、聞いてました?
わざわざ擬人化を否定するように
「この製品」と伝えているのに無視。
言葉のチョイスがおかしいって
言った矢先に「すこぶる休暇。」
最後には、「ござろう。」
ござろうって江戸か。
お主はアレか、蝦夷の出か。
鍋
いかにも。
私
やかましい!
もういいです。
保守契約違反で訴訟だ、訴訟。
鍋
、、、、。
私
何か言いたいことはないの!?
鍋
すまぬ。
私
カエレー